丼はその日、下関の知人の家に遊びに行くべく、雨の降るなか国道までの山道を車で走っていました。

その山道は片方が川、もう一方が山(崖)というあまり広くない道で、そのなかでも一番きつく、立ち木のため視界も悪いコーナーに差し掛かったとき、

「あー、この曲も飽きたなー」

と、ついデッキからカセット(当時の丼の車にはCDプレイヤーは付いていませんでした)を取り出し、他のカセットと入れ替えをしてしまったのです。

その間、目を離したのは数秒程度。

こういうのを魔がさした、というのでしょうか。

カセットの入れ替えを終え、前を向いたときにはもう避けようのない距離まで対向車(マジェスタでした。トヨタの高級車です)が迫っていました。

「やべぇ、ぶつかる!」

と思って切ったステアリングでなんとか正面衝突は免れたたものの、左側の崖に当たるのを恐れたせいか、マジェスタを完全にかわすことはできず、こちらのフロントフェンダーとあちらのリアフェンダーが接触してしまいました。

あわてて車を止め、とりあえずこちらの車の傷をみると思ったほどひどくはなく、コレならあちらも…と思いマジェスタのほうに駆け寄ってみると、そこにはえらくコワモテのおっさんが二人。そしてマジェスタのフェンダーはざっくり。

「どこ見て運転しとんじゃ!」

とすごまれた丼は完全にビビッて(情けない…)しまい、言われるがままに免許を見せ、勤務先を教えてしまいました。

そしてマジェスタが立ち去った後になって気が付きました。相手の住所も、名前すら聞いてなかったことに・・・

・・・す、すいません。もう眠いので続きは後日、ということで…

コメント